出版しました!「10日でおぼえるWordPress入門教室」
この度、昨年のWordCampでの登壇をきっかけに、本の執筆という仕事を頂きました。本の内容は初心者向けのWordPress学習本です。こうした執筆は8年前にもブログのカスタマイズ本で一度やったことがあって、実はこれが2回目なんですが、以前は思い通りに作れなくて、もうやめと思ったものですが、今回はWordPress関連で出版できるということだったので、あまり深く考えずにやってみる事にしました。
お話を頂いてから入稿まで、およそ5ヶ月掛かりましたが、特に期間の前半は、構想が決まっていなかったので、すぐに原稿を書き始める事もできずに、頭をひねって考え込むという期間でした。
構想が決まってからは、必要な情報を調べ、素材を準備します。ここでいう素材とは、本書で使うWordPressテーマや画像、プラグインなどです。書籍では、専用の素材(WordPressテーマ)を、それを読者と一緒に構築していくという流れに決まったので、初心者でも楽に構築ができるように、ある程度のカスタマイズを施した専用のWordPressテーマを用意するのが最初の課題でした。
そうして、素材となるWordPressテーマもなんとか完成し、いよいよ原稿作成に取りかかります。それぞれのセクションでは、実際にプラグインを動作させて、必要な設定を行うというのが本書での基本の流れですが、うまく行かないこともしばしばあって、その度にテーマ本体を修正したり、候補だったプラグインを選びなおすということ繰り返しました。
僕が担当する原稿作成が終わっても、それから出版社による編集作業がありますので、今回のように執筆から刊行までの期間が長期に及ぶと、WordPressそのものがアップデートされて、プラグインも次々と新しくなるので、その度に修正が必要となります。追加で用意した原稿のおかげで不要になる原稿もあったりして、その度にもったいない気分になります。
いよいよ入稿データもできて、ほとんど完成となった入稿間際で、あのロリポップサーバーの大量ハッキング事件が起こりました。本書でも取り上げて推奨していたロリポップサーバーだっただけに、ここを修正するかどうかは随分悩みました。しかし、結局迷っている間にこの修正は間に合わず、そのまま刊行することになりましたので、今はここだけが心残りです。現時点ではロリポップの対応により問題は収束したようですが、ロリポップサーバーが失った信頼は大きいと思われます。
こうして、僕はなんとか1冊の書籍を刊行することができたのですが、僕たち普通の人間が出版をすると言うと、なにかすごい事を成し遂げたように思われるんですが、今回僕が行ったのは出版社から依頼された原稿を執筆するというひとつのお仕事ととして捉えていますので、その度に恐縮してしまいます。
僕は今はまた平常の業務に戻っていますが、本書は文字通り、10日で学習できる教本となっていますので、学校や講座で使って頂ければうれしいのですが、そんな本書からさらに広がる展開を楽しみにしています。